【書感/雑誌】主婦の友 最終号
91年間続いた雑誌、主婦の友最終号です。
この最終号の付録が大変面白い。
- 主婦之友 大正六年 創刊号(抜粋)
- 「主婦の友」91年に見る大正、昭和、平成「暮らしの知恵」総集編
この二つが付いてきます。
創刊号抜粋
まず、創刊号抜粋ですが、いきなり新渡戸稲造の「夫の意気地なしを嘆く妻へ」と言うハイテンションなタイトルのエッセイから始まります。そして、家計節約、家庭の悩み、お化粧、料理といった内容の記事が続きます。
「良人から若き妻への注文二十ヶ条」という記事。その中の一つ二つ。
- 「出来ることなら毎日変わった料理を」
「せめて『旨しいなア』といふだけのものを食はせてほしい」と切実な叫び。
- 親戚や友人の事を得意ぶらぬこと
- 夫の前で新流行の話はやめてほしい
と言いながら
- 秘密無しで何でも打ち明けてほしい
- どこまでも夫を信頼して欲しい
なんて言ってます。
- 夫の顔色で心の底を読むように
ってことなんでしょうね。
手軽な経済料理法という記事のレシピに一つ「たたき牛蒡のうま煮」。
中牛蒡の皮をそぎ、水に浸してあくを脱き、鍋に水と少量の米糠とを入れて軟かに茹で、水洗ひして板にとり、包丁の柄の如きものにてゆるゆると拉ぎ揃えて藁か竹の皮にて二三箇所くくり、煮出汁一杯味醂二杯、醤油一杯の割りで牛蒡を覆ふ程入れ、鍋蓋を落し込んでゆるゆると煮干しいたします。
実物は旧仮名遣いです。昔のレシピは、風情がありますね。注目すべきは、一文なことです。
暮らしの知恵
大正時代に「物価に負けない!生活費削減の知恵(大正7年5月号)」とか、「お金をかけずにおいしい料理!(大正8年11月号)」なんて、今と変わらない記事が。主婦の悩みは、変わらないと言うことでしょうか?
昭和5年には、カレー特集もあります。昭和初期で家庭料理になってたんですね。戦中には、「決戦食生活」「空襲下に妊婦はどうするか」「空襲下に乳幼児をどう護るか」と言うような記事も。戦争直後には、「家庭用木炭の作り方」「家庭で出来る塩の作り方」と言った物資不足の時代を反映した特集。そこから高度経済成長を経て、近年に到るまでの「暮らしの知恵」。
それぞれが抜粋で、少し物足りないですが、時代が垣間見えて非常に興味深いものがあります。
今まで全く触れたことのもない雑誌だったのですが、91年の歴史の重みは確かにあります。主婦の友社の看板だったわけでもあり、本屋に行けば、当たり前にある雑誌でした。これでも終わってしまうのも、寂しいものがありますね。






