【書感/ジュブナイル】紅~醜悪祭~上/下(片山憲太郎)

5月 20, 2008 · Posted in ジュブナイル, 書感 · Comment 

紅‾醜悪祭 上 (集英社スーパーダッシュ文庫 か 9-6)

著者/訳者:片山 憲太郎

出版社:集英社( 2007-11-22 )

文庫 ( 228 ページ )


「私は星噛絶奈。ピチピチの17歳。よろしくね?」

駆け出しの揉め事処理屋の高校生紅真九郎。以前の事件で知り合った九鳳院家の娘、紫と穏やかな日常を送っていたが、クリスマスを目前に、突然、暗雲が立ち込める。彼の前に現れたのは、<<孤人要塞>>星噛絶奈。裏十三家の一つ星噛の名を継ぎ、悪宇商会の最高顧問。

 

登場人物たちに対する外連味たっぷりのネーミング。世界を牛耳るのは表/裏と称される名家たち。彼らの血統は、常識外れの力を持つ。なんか、こういうの最近のパターンですよね。天上天下とか戯言シリーズとか。

そう言った感じで型通りではあるのですが、片山氏の作品はバランスが良いです。シリアスな場面とゆるい場面の描写が巧くて、相互が生きてる感じです。今回はシリーズ3作目。上巻が出ていたのは知っていたのですが、一度に読みたかったの下巻待ち。下巻も出たので、読んでみたのですが…。片山節は健在でした。良かったです。でも、下巻で終わらないってどうよ。しかも、下巻。ページ数の1/3くら使ってアニメ版第一話のシナリオ載せてるし。

 

終わらせろ、って感じ。上巻までは、ワクワクしながら読めたのになあ。

紅 醜悪祭 下 (集英社スーパーダッシュ文庫 か 9-7)

著者/訳者:片山 憲太郎

出版社:集英社( 2008-04-25 )

文庫 ( 196 ページ )


狼と香辛料Ⅶ(支倉凍砂)

5月 8, 2008 · Posted in ジュブナイル, ファンタジー, 書感 · Comment 

狼と香辛料〈7〉Side Colors (電撃文庫)

著者/訳者:支倉 凍砂

出版社:メディアワークス( 2008-02-07 )

文庫 ( 285 ページ )


「なに、少しくらい自分に負い目があったほうが、相手に優しくできるというものでありんす」

 

おそらくロレンスと出会う前のホロが、旅を始めたばかりの少年少女に同行する「少年と少女と白い花」、ロレンスとホロと林檎のお話「林檎の赤、空の青」、ホロが体調を崩してしまったときのお話「狼と琥珀色の憂鬱」の三編を収録。

 

8巻も出ているのですが、積ん読状態だった7巻を。

ロレンスが出てこないのが少し寂しいですが、一本目の「少年と少女を白い花」が秀逸です。賢狼と言うか悪魔だろ、と。幼気な少年をどこに導くのだと言いたい。

他の2編は、相変わらず甘い展開。まぁ、基本はラブストーリーですからね。

旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。(萬屋直人)

4月 14, 2008 · Posted in ジュブナイル, 書感 · Comment 

旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 (電撃文庫)

著者/訳者:萬屋 直人

出版社:メディアワークス( 2008-03-10 )

文庫 ( 327 ページ )


 

世界を緩慢に蝕むこの現象には、正式な名前がついていない。 

 

まず名前を喪う。そして色を。そして影を。そして自身の存在自体を。

「喪失症」と呼ばれる現象が蔓延している世界。名前を喪った少年と少女が、カブに乗り旅をする。世界の果てを目指して。

 

「ヨコハマ買い出し紀行」+「キノの旅」+ラブコメと言った感じでしょうか。主人公の二人は、「少年」「少女」と呼び合います。一冊の日記を交互に記しながら旅を続けています。旅の途中で出会う人々もまた、喪失症に冒されています。滅びゆく世界、それでも生きていく人々。

こういう作品があるから電撃文庫は侮れないのです。

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