【書感/漫画】悪霊
悪霊は人間の中にいたんだわ
大友克洋に諸星大二郎テイストを加味した感じの作風。大友克洋のアシスタントをしてらした方のようです。
孤島に奇怪な屋敷、血の怨念とオーソドックスなギミックでありがちな流れなんだけど、画力でもっていかれた感じ。映画化して欲しい気がするけど、お金をかねないと、めちゃめちゃ安っぽくなりそうだ。
【書感/ミステリ/ホラー】独白するユニバーサル横メルカトル(平山夢明)
申し遅れまして相済みません。私は建設省国土地理院院長承認下、同院発行のユニバーサル横メルカトル図法による地形図延べ百九十七枚によって編纂されました一介の市街道路地図帖でございます。
以下の8編からなる平山夢明の短編集。
- C10H14N2(ニコチン)と少年~乞食と老婆
- Ωの聖餐
- 無垢の祈り
- オペランドの肖像
- 卵男(エッグマン)
- すさまじき熱帯
- 独白するユニバーサル横メルカトル
- 怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男
平山夢明は、怪談や都市伝説な人と思っておりました。いや、失礼しました。
嫌悪感を感じるほど醜悪でグロテスクだけど、どこか洗練されていて妙な読後感。
お気に入りは、
- 『Ωの聖餐』…SFっぽい設定がツボでした。
- 『無垢の祈り』…王道と言えば王道(読めば分かるはず)。
- 『卵男』…やっぱりSFっぽい設定がry)。ミステリとしてもなかなか。
- 『独白するユニバーサル横メルカトル』…好みのタイプのミステリ。
こうやって並べると、グロいのが苦手なのかも知れません。
読む人を選ぶのは確か。内蔵が飛び散り、人が人を喰らいます。肉体的にも精神的にも。グロいのが苦手な人は、手を出さない方が良い気がします。
【書感/ノンフィクション】放送禁止歌(著・森達也/監修・デーブ・スペクター)
「自分の言葉と言い換えてもいい。要するにマニュアルや他人の判断を鵜呑みにしないで、自分自身で考えるという当たり前のことがなされていない。特にマスメディアの方々に対して、私はその思いを強く持っています。」
1999年にフジテレビ系列のドキュメンタリー枠「NONFIX」で放送された同名のドキュメントの書籍版。テレビ放送上での歌や言葉の規制は、誰が行っているのか、誰の為に行っているのか。業界のタブーに挑戦したドキュメント。
身内であるテレビ局の考査部から部落解放同盟まで取材を敢行しています。書籍では、撮影前後の裏話、製作者やドキュメントに登場した人たちのテレビでは伝えきれなかった葛藤が描写されていて興味深いです。
取り上げられた「放送禁止歌」のいくつかは、ネット上で聞くことができます。当時の音源もあり、初音ミクが唄っているのもあり。テレビでは流せないものが、ネットにはあります。
「自分自身で考えるという当たり前のこと」をやってみようと思います。
※ 岡林信康「手紙」(放送禁止歌の一つ)








